漢字検定 完全征服への道
漢字検定 準1級 奮闘記 故事・諺
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■出題内容 .
 配 点 : ・1問2点・10問=20点
 範 囲 : ・常用漢字全部+準1級配当漢字。
 内 容 : ・準1級から新出の出題形式で、故事(*)・成語(*)・諺(*)のカタカナの部分を漢字で
 記す。
  * 故事:昔あった事柄。昔から伝えられてきたいわれのある事柄や物語。
  * 成語:古人がつくり、後人によく引用される語句。
  * 諺:教訓・風刺・真理などを巧みに言い表し、古くから人々に知られてきた短い言葉。
 傾 向 : ・準1級配当漢字を含む熟語や一字訓が中心となる。
■注意事項 .
・書きの問題であるが、故事・成語・諺は面白いものも多いし、ためになるものも多いので、
 学習はさほど苦にはならないだろう。しかし、正解は殆どが準1級配当漢字であるので
 正確に書いて覚えなくてはならない。
・この設問も学習を繰り返したら、必ず得点アップを図れる。しかし乍、平成19年度第1回目の
 受検者平均得点は10.4点。これでは合格は出来ない。そして、合格者の平均得点が
 約16.5点で合格基準の80%を超えている。特に、故事・成語・諺は多数あっても、数は
 限られる。漢字の書取りとは違うのである。『完全征服』には220問の掲載があり、『頻出度
 順』には、重複が多いがAランクで56×5=280問、Bランクが56×3 =168問、Cランクが
 56×2=112問で合計では780問が練習できる。そして検定では『完全征服』『頻出度順』
 に掲載がないものも出題される。となると本気で合格を狙うなら前記の780問は確実に
 自分のものとしたい。特に『頻出度順』はかなり重複問が多いのだから。
・また、正解は必ずしも準1級配当漢字ばかりではない。今回も2問常用漢字だけで出題
 されていた。これをサービス問題として、確実に得点できないと合格の道は遠い。普段の
 鍛錬なり地道な努力が求めれれる所以である。
■勉強・攻略法 .
・準1級合格を目指して、何回も不合格となっている人の中には、勉強方法を変えた方が
 いい人がいるのではないだろうか。現実として準1級も1級も合格率は約10%。しかし
 1級にはリピーター(1級合格者で何回も受検する人)が多数いて、リピーターを除くと
 約5%となるらしいが、それにしても10%。
・今回の公開会場の準1級の受検者が約50人。合格者は、その1割であるから約5人。残りの
 45人は涙を呑むのである。ざっと見渡して、学生と思われる人が半分で30歳前が8割。
 普通言う現役バリバリである筈なのにこうである。準1級の合格を狙う人達であるから、2級は
 合格したのだろう。準1級用にそれなりに勉強もしただろう。それなのに、合格できないと
 なると、何か工夫が必要ではないだろうか。
・そこで前にも紹介した白帝社の『連想する・読める・覚える 漢字・二字・四字熟語学習
 シート』【以下『学習シート』】である。2005年11月1日初版を基に記載しているので
 現在の版は分らないが、まだ誤字などが残っていて少し信頼性に疑問符が付くが
 各設問をじっくり、系統立って学習するには最適である。
・高橋書店の『学習ノート』は、準1級新出配当漢字を、1漢字づつ学習する形式であるので
 これも良いのであるが、これを最後まで遣り抜くには根気が必要であり、漢字によっては
 重要度にも差が多い筈である。また、2級までの、漢検協会発行の「学習ステップ」のように
 手取り足取り教えてくれる訳ではない。
・『学習シート』で、特に良いと思われる出題形式としては「四字熟語」の処で紹介したように
 Y「四字熟語篇」が一番だが、次にZ「故事・諺篇」である。約170語が紹介されていて
 その「意味」が掲載されているのが大きい。故事・諺には、なんとなく分るが正確には分ら
 ないものも多いが、この「意味」を確認し記憶の定着に役に立てたい。
・次に、U「常用漢字表外読み篇」も良い。約500語も紹介されていて圧巻である。「関連
 熟語」が掲載されている熟語もあり参考となり、活用したい。
・X「対義語・類義語篇」とT「準一級配当漢字・熟語篇」も工夫されていて、これを全て
 一通り学習することが可能であれば、必ず漢字力は大幅に向上する。しかし、ボリュームは
 大きく、継続できるかが鍵となってくる。
・よく出題される問題を選別して練習する『完全征服』『頻出度順』などを、重点的に学習する
 のも当然一つの学習法であるが、『学習シート』で深く体系的に学習するのも、有効な方法で
 あると考えられる。「急がば廻れ」と云う諺もある。
■受検感想 .
・自己採点:18点/20点   ・実際の得点:18点   ・全受検者の平均点:10.4点
・バタバタとして迎えた「故事・諺」問。ここらで踏みとどまらないと合格は無理である。
 折角のかなりの勉強も効果を発揮できないのかと、手に汗を掻きつつ挑戦。
・そして、1問目「泥中のハチス」。ハチスとは何物なのか、ハチスとは。それは寅さんの
 「どぶに落ちても 根のあるやつは いつかはハチスの花と咲く」の「蓮」であり、よく思い
 付いた。何か幸先が良い。
・「白駒のゲキを過ぐるが若し」は、勉強した覚えはあるのだが、全く思い付かない。意味も
 分らない。やはり意味の分らないものは調べて、丁寧に覚えていかなければならない。
 意味「月日のたつのが非常に早いたとえ。」であったが、「白駒」を「はっく」と読むと
 見当が付かないとそれも意外と難しい。仕方がないので解答は「激」で、正解は「隙」。
・それ以外は正解を確信して、「故事・諺」問は無事乗り越えた。なかなか満点とはいかない
 が、欲をかいては駄目である。
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