山本夏彦の本
つかぬことを言う
山本夏彦氏写真 「室内」 平成15年1月号より
山本夏彦さんが亡くなられたのは、平成14年10月です。87歳でした。
それから本当に早いもので、20年以上が経ってしまいました。
「僕は生きている人と死んだ人の区別がない」
山本さんが元気な時は毎週新しいコラムを味わうことができました。
山本夏彦さんとは、同世代でなくとも、同時代を生られた
ことに今更ながら感謝の念が深くなります。
「読者は作者の遺体が冷たくなると
同時に去るから蚤に似ている」
ナーンだ、我も蚤也。
また、山本夏彦さんの著書も、単行本ですと50冊を数えません。
その上に、ほとんどといってよいほど文庫本化されています。
「私は人類を愛してない。見限っている。見限ったのは
大勢の人類に接して、一々話しあった上でのことでは
ない。自分の内心を見て、愛想をつかしたのである」
山本夏彦さんの本を、若い人にも読み繋いで欲しいと願い
『山本夏彦さんの本』に拘り、紹介するものである。
「本を読むことは、すでに死んだ人と
知合いになること」
山本夏彦さんの今ある本が、いつまでも絶版と
なることがないようにと切に祈りつつ・・・。
「ナニ、古井戸は気味悪いが、のぞき
こみたくなるものではないか」
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